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決まり手

相撲の決まり手に投げ技と寄り切りがある。

投げ技、相手を土俵に投げ倒す大技。華があり観衆を大いに沸かす。

一方で寄り切り、相手を土俵際まで徐々に追い込み土俵を割らせる一見地味な技である。

ただ、華やかさであり盛り上がりは違うものの、共に同じ1勝に過ぎない。

自分は、最初から最後まで前に前にの寄り切りが好きだ。相手の隙を見つけ、自分の体勢が整ってはじめて繰り出される技よりは。

前に前にの姿勢で、横綱まで上り詰めた力士こそが稀勢の里である。

技のキレでもなく、柔軟性でもなく、実直と言うべき前に前にの精神と、出来る限りの努力で掴んだ横綱という地位である。

仮に、二つの技を野球に例えるなら、投げ技はホームラン、寄り切りはヒットの積み重ねではないか。

ホームランはホームインしたらチャンスでは無くなる。でもヒットを積み重ねれば、1点取ってもチャンスが続く。

1人で取る点よりみんなで取った点の方が価値がある。予選を前に、全員で前に前にの意識を持って頑張ってほしい。

前に前にの寄り切り野球、育英館の新しいスタイルにどうだろうか？

キバレ！常昇軍団 育英館！



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