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それぞれに意味がある

熊本の高校野球、この1年で大きく勢力が変わりつつある。

比較的、保守的と言われる熊本の高校野球、大きく変えたのは、今年甲子園で、春夏ともにベスト4に進出した秀岳館高校の活躍である。

甲子園で活躍するにつれ、マスコミがその強さの秘訣、練習方法を取材した。中でも、ロングティーは秀岳館の強さの秘訣とまで言われた。

トスされたボールを強くはじき返すロングティー打撃で使うのは、重さ1キロの木製バットとテープをぐるぐる巻きにした飛びにくいボール。さらには、10分間に100球以上を打つルールだ。

本来、ロングティーは、しっかりとしたスイングで、しっかりと捉えることで、打球の飛距離を出せるポイントを習得するための練習である。

熊本では、このロングティーを、練習に取り入れているチームが増えてきている。個人的な趣味でいろんなチームの練習を見たり、練習内容を聞いたりするが本当に多くのチームが取り入れている。

ただ、目的を聞くと、「飛距離を出すこと」ということに少なからず疑問を感じる。単に、飛距離を出したければ、ドアスイングで多少アッパースイング気味に振りぬくことで、トスされたボールであれば飛ばすことが可能である。

それを知ってのことか、打つ子打つ子が大ぶりのアッパースイング、確かに飛距離は出ており、飛距離を出すことはできているのかもしれない。

しかしながら、肝心な投手が投げるボールを同じ打ち方で打てるのかというと疑問である。スピードのあるボール、キレのいい変化球は大ぶりでは打てないからである。

熊本秀岳館も、自分の見た感じだと、夏よりも選抜の時の方が振りがコンパクトだった気がしていた。捕らえた打球は、早く、力強くなった夏であったが、しっかりとミートすることは、確実に春までの方が上だったと思う。選手間の争いの中で、飛距離を出すことが目的になってきたのではないかと感じた。

言いたいのは、ロングティーは、飛距離を養うものではあるが、その前提にはしっかりとしたスイングで、飛ぶポイントを見つける必要があるのだ。

目的は飛ばすことではなく、しっかりとしたスイングの習得と飛ぶポイントの確立であり、結果として、飛距離が養えるのが理想であるのだ。

同じ練習をしても、目的が違えば結果は変わる。

当たれば飛ぶようになったと、打球が飛ぶようになったでは大違いである。正しい目的で、正しい結果を得ていかないと時間の無駄である。

3月には予選が始まる。もう3ヶ月くらいしかない。無駄な時間はない。雑になってきている練習、あいさつ、私生活にも、目的がある。

慣れてきて雑になっている部分こそ自分たちで律して欲しい。

その練習の目的は何かを全員で確認し、正しい結果を得ることができるようにしよう。

勝つためには必要だと思う。



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