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気づけば
2016年06月18日
私は、小学校から野球をしてきた。夢はもちろん「甲子園」だった。
小学校のころは、ボーイズリーグ(硬式)で全国大会に3度出場し、
中学校は、硬式に上がらず中学校の部活で軟式野球をしました。
当時の私にとって、野球は生活の一部であって楽しいかといわれると、「ほぼ、苦しい」としか言いようがないものでした。
特に中学校では、練習の休みはないし、きつい練習の繰り返し、当時は殴られるまでのおまけつき。試合に負ければ、対戦校からランニングで学校に帰ってからの、ノック。夏休みなのに、弁当持参の1日練習の繰り返し。雪の日は、なぜか裸足でランニング。雨の日はもはや晴れの日と一緒。
まさに、延々と続く有酸素トレーニングのようなものでした。
事実、中学校で野球をしていた同級生27名中、高校で野球をしたのはわずか7名でみんなが口をそろえたのが、「もう野球は…」
公立高校の受験に失敗した私は、私立の学校に行かなくてはならなかった。
選択肢は二つ、実際に進学した真○高校(熊本)とF岡大学大濠高校(福岡)だった。
親は、もちろん熊本に、自分には福岡に行きたい気持ちがあったが、親を説得できる気持というか、やる気というか何かが足りず熊本の学校へ進学。
当時硬式野球部がなかったために必然的に甲子園の道が途絶えた。
自分で、夢の実現の可能性を捨ててしまった瞬間だったかも知れない。
高校進学後は、軟式野球部(当時はほぼ遊び)に入り、真剣に高校生活をエンジョイした。入学当時の校内成績3番から気づいたときには、下に1人しかいない状況になるくらい。
そして、3年の夏、硬式で甲子園を目指している中学の同級生に最後の夏だから、応援に来てくれよと頼まれて野球場に足を運んだ。
同じ野球をやっていた同級生が、初めて輝いて見えた。羨ましかった。自分が情けなかった。長くのびた髪の毛を5厘にしてもいいからいっしょに野球がしたいと思った。
そしたら、涙が止まらなかった。
一生懸命に野球している同級生に、「おまえは野球が大好きなんだぞ!」と教えられた瞬間だった。
自分の人生で、後悔があるとすれば、夢を捨てたことよりも、一番苦しいときに野球が好きということに気付かなかったこと。
きっとみんなも、野球やっているうちは辛いことばかりだと思う。キツイことばかりだと思う。
でも、それを乗り越えているのは、心のどこかにある、
「野球が好き」という気持ち。
早く気づくことこそ上達の近道だと思う。
「好きこそものの上手なれ」ということわざがある。
好きなコトであれば、自分から主体的に取り組むことができ、モチベーションを落とすことなく努力を続けることができるので、スキルが比較的早く上がるというものだから。
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