仲間がいるからこそ・・・

ソフトバンク　工藤公康　監督

自分ひとりの力で
勝ち続けることはできない

打ち取った当たりを味方がエラーする。｢俺が抑えなきゃ｣

味方が手も足も出ずに三振する。　｢俺が打たなきゃ｣

うまい選手ほど、そんな考えが頭をよぎる。
チームプレーである野球において、責任感は大事である。
事実、そのプレッシャーを感じることで力を発揮できることもある。

ただ、その前に考えるべきことがあるはず。

仲間がいてからこその野球であるということ。

先輩がいて後輩がいる。切磋琢磨する仲間がいる。試合に出れなくても一緒に戦ってくれるチームメイトがいるということ。

｢自分がやらなきゃ｣と考えたその時、君は、仲間を疑わなかったか？

信じることを忘れたとき、プレッシャーに襲われ、平常心を失う。
信じることを忘れたとき、結果を出すことはできない。

中体連まであと2週間を切った。

3学年揃って試合ができるのもあとわずか。
グランドで思う存分に会話してほしい。プレーで会話してほしい。
野球人なんだから。

もう一度、一つになって、残された一つの目標を、一つの頂点を目指してほしい。

一人の力なんてたかが知れている。
信じる気持ちこそがチームワークであり、育英館野球の原点ではないか。

俺が、俺がの我は要らない。お陰お陰の感謝の気持ちを持とう。
すべてに感謝ができるようになった時すごい選手になるどころか、悟りを開けるかも。

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